ミネラルウォーターや浄水器が普及する前はほとんどの家庭が麦茶を自分で沸かして飲んでいました。
子供の頃飲んでいた麦茶を思い出される方も多いのではないでしょうか。
最近では、麦茶飲料が市販されており昔ほど家庭で沸かしてまで飲まなくなった家庭が増えてきたのではないでしょうか?
麦茶は、簡単に言うと大麦を炒めたものを煮出したものです。
厳密に言えば炒った大麦の抽出液です。
今回はそんな夏の風物詩である麦茶の効能、効果、栄養素について調べてみましょう。
麦茶カロリー(100gあたり):1kcal
目次
麦茶効能、効果、栄養素
血液をスムーズにする効果 (アルキルピラジン)
麦茶には、血栓を防止し、血液を取り除く効能があります。
この効能はアルキルピラジン(Alkylpyrazine)という成分から来ています。
アルキルピラジンは麦茶の香りの成分です。
麦茶独特の香ばしい香りは、このアルキルピラジンによる香りだったのです。
アルキルピラジンは、血液の流れをスムーズにしてくれる効能があります。
それが血栓の沈着を阻害するため、心筋梗塞や脳梗塞などの血管疾患の予防にも効果的です。
アルキルピラジンは大麦を炒めるときに生成される成分ですが、
実はコーヒー豆を炒めたときも、やはり生成されます。
コーヒーの香ばしさにも繋がりがあったんですね。
神経を落ち着かせる効果 (GABA)
麦茶にはGABA(γ-アミノビューティールサン)という成分が多く含まれています。
GABAはアミノ酸の一種で中枢神経で作用する神経伝達物質を抑制する効能があります。
GABAには、神経を落ち着かせる効果があるので、ストレス解消や不眠症解消、また血圧を下げ、PMS(生理前症候群)の予防にも役立ちます。
これらの理由から、高血圧や不眠に悩んでいる方にお勧めです。
特に麦茶はカフェインが入っていないので、寝る前や妊娠中の方でも、安心して飲むことができる飲料と言えますね。
発ガン物質を抑制する効果 ( p-クマル酸(ρ-coumaric acid)
麦茶の原料である大麦には p-クマル酸という成分が豊富に含まれています。
p-クマル酸 の抗酸化物質を活性化させる効能を持っているので、発ガン物質を抑制する作用があります。
p-クマル酸は、発ガン物質であるニトロアミンの生成を抑制し、特に胃がんの危険性を減らすことができていると言われています。
大麦のほかピーナッツ、トマト、ニンジン、ニンニクなどにもp-クマル酸がたくさん含まれています。
高血圧の予防、浮腫の解消 (カリウム)
カリウムはミネラルの一種ですが、麦茶の主要なミネラルはカリウムです。
カリウムはナトリウムと相互に連携して、細胞内外の水分含有量と浸透圧を調節する効果があります。
また、カリウムはナトリウム(塩分)の排出を促進する機能があり、塩分の過剰摂取による高血圧の予防、浮腫を解消する効能があります。
カリウムは麦茶のほか、アボカドやほうれん草、納豆、里芋、豆、ジャガイモにも多く含まれています。
麦茶はノンカフェイン
先程ちょっとお話ししましたが麦茶にはカフェインが含まれていません。
カフェインが入っていないので、子供でも安心して飲むことができます。
また、カフェインがないので、大人でも就寝前に飲むことができます。
一例ですが、私たちが普段飲んでいる飲み物には、次のようにカフェインが含まれています。
主な飲料100mlあたりのカフェイン含有量
- 緑茶… 20mg
- 紅茶… 20mg
- 玄米茶… 10mg
- コーラ… 50mg
- コーヒー… 90mg
カフェインを含まず、栄養と効能もさまざまな麦茶は、すべての人に良い優れた飲み物と言えます。
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